プラソンの黒い刃に切り落とされた宮守の髪に、変化が起こった。 切られた蛇の髪は鱗を身につけ、本物の蛇へと変わっていく。 ただの髪から蛇の髪へ、蛇の髪から本当の蛇へ変わっていったのだ。 その様を見て、プラソンは怖気付くことはなかったものの、ハッとする。 髪から蛇へ変化してきながらも、素早く地を這うそれらは自分を囲むように動いている。 1本1本の髪が束となり、蛇の身体を作っていけば宮守とは別固体の蛇となった。 その蛇達が、一斉に牙を向く。 井守とは別の毒を持った蛇達が、大口を開け2本の長く鋭い牙を見せる。 その後、首をゆっくりあげるとすべての蛇がプラソンに噛みつこうと襲いかかる。 この様子を見て、大聖は密かに気色が悪いと顔を青くする。 大蛇である宮守が今は手を貸してくれているとはわかっていても、 このように…かつては人を食っていったと思うと、受け付けない何かを感じた。 宮守の長い髪から誕生した蛇達が、プラソンに襲いかかる。 しかし…いくら蛇が増えたところで、強大な力と命の持ち主である竜の前には立ち打ち出来るわけがなかった。 「うっとうしいっ!!どっかいけっ!!!」 その台詞を表しているような、うっとうしそうな顔をして腕で薙ぎ払った。 鋭い牙を持っていようが、強硬な竜の鱗を貫くことが出来ない。 腕を一振りすれば、蛇達は一瞬にして命を奪われていく。 自分に集まろうとした蛇達を一蹴りすれば、プラソンは如意棒を構えている大聖の方を見た。 大聖は、自分の武器を持ってプラソンに突撃せんと走りかかる。 「宮守!井守!援護を頼む!」 「わかった!」 大聖が緊張した声で叫ぶと、それに頷き宮守と井守も各自の剣を構え直す。 すべての能力面において自らを上回るプラソンに、正面からぶつかっても駄目だ。 大聖が正面からぶつかることが出来るのは、以前…宮守が気付いたように大聖が神でもあるからだ。 竜と対等の力を持つことが出来るのは、武器を手にしている神だけだ…。 大聖の掛け声とともに、宮守と井守が肩を組み合ったまま跳躍し、姿を消す。 プラソンは、姿を消した2人に戸惑うも、自分に向かってくる大聖から叩きつぶそうと息を大きく吸い込む。 『コオオオオオオォォォォォォォッ………!!!』 人型でありながらも、人の肺に入る量以上の息を吸い込み、口を一度閉ざす。 その後、自分に向かってくる大聖を含め、 大聖の背後に姿を消した宮守と井守ごと焼きつくそうと黒い炎を吐き出す。 『ゴオォォォォオオォォォォッ…!!!!』 広範囲に吐き出されたそれは、この牢獄はおろか、街全体を焼き尽くさんという威力だった。 黒く、燃え盛る炎が一瞬にして燃え移り、牢獄全体を炎の海に変えてしまう。 黒い炎により、自分に突撃しようと向かってきた大聖は阻まれ、それを避けんと跳躍する。 今皆が戦っているこの牢獄は決して広い場所とは言えず、 吐き出された炎は通路を経由して外にも飛び出していた。 牢獄を、一瞬にして自分のホームグランドへと変えて、プラソンは自分の吐いた炎の中へと飛び込む。 竜という種族上、炎を含めた熱さには高い耐性を持つため、プラソンは炎の中でも平気だ。 炎の中でも平気。それは今姿見えぬ宮守も同じだ。 プラソンの炎が吐き出された直後、宮守は大聖と入れ替わるように炎の中へと飛び込んだ。 その際、かろうじて炎の届かない場所にいる井守の元へ、大聖は向かう。 自分の炎は避けられるなり、防御されるなりされた。 しかし、その部分はプラソンの想定内だ。こんな狭い場所を炎で満たしたのには別の理由がある。 自分と同様に炎に強い宮守がいるのだ。そのため、まずは宮守を力で殺そうというのだ。 狭い場所で炎を吐き出したのは、連携して攻撃を繰り出すのを崩して、1人ずつ確実に食い殺そうという狙いだ。 ………プラソンが吐き出した炎の中を、宮守が草薙剣を構えて駆ける。 炎の中で焼ける鉄の匂いをとらえ、宮守はプラソンの元へと向かっていく。 「やるじゃねぇかテメェら。強ぇヤツを前に弱ぇヤツらが群れたがるってのは、このことなんだろうな。」 「………。」 炎の中を駆ける宮守の、蛇のごとく静かな足音。 それさえも捉え、プラソンは背後から斬りかかろうと草薙剣を振り下ろした宮守の方を向く。 すると、察した通り、炎の中から宮守が姿を現した。 宮守は、プラソンに居場所を感づかれても攻撃をやめず、プラソンの前に現れる。 プラソンの嘲笑混じりの顔を見て、宮守は無表情で見つめる。 宮守はプラソンに話しかけることはせず、ジッと見ている。 「どうした?オマエなら、大蛇が竜に敵わねぇってこたぁわかってんだろ?」 プラソンが挑発するように宮守に言うが、宮守はそれに乗ることなく、 寧ろ…口元をニィ、と緩ませてこんなことをいう。 宮守の目は、半ば大蛇(おろち)のものになっていた。 「━━━━━敵わないおまえの気を一瞬逸らすだけなら、弱いぼく1人で十分だ。」 「………何?」 プラソンの表情から笑みが消えが、歪んだものへ変化した。 次の瞬間、炎が消火されるような音が聞こえた。 「井守っ!!」 プラソンと目を合わせたまま、宮守が自分の相方に名を叫んだ。 すると、一瞬消火されたそこを、誰かが急いで駆ける足音が聞こえた。 プラソンは、その2つの音を聞いて目を大きく見開く。 牢獄を満たしていたはずの自分の炎が、見え隠れしている。 炎は一瞬消えて、また激しく燃えている。その一瞬の間に、誰かが自分の元へやってくる。 炎が一瞬だけ消えたそのときだけ、道が出来る。 その中にチラリと見えたのは、宮守の髪と非常によく似た長い髪だった。 その髪の周囲には、透明の液体が飛んでいるのが見えた。 ━━━━━その液体が、自分の吐き出した炎を消している。 プラソンは、その髪と液体が井守のものだと気付く。 プラソンは、自分のフィールドの中へ入ってくる井守に向かって攻撃しようとする。 そのとき、先程浴びてしまった井守の毒が、プラソンの体内で牙を向いた。 「がっ!!?」 「ざまぁみろ!!チームワークってやつだっ!!!」 自分の全員が痺れ始め、プラソンはその場から動けなくなった。 毒が効果を顕し始め、プラソンは短い悲鳴をあげた。 そこへ、井守が毒や水を振り撒きながら自分の元へやってくる。 井守のがむしゃらな声が聞こえた直後、炎の中から何かの棒の先が窺えた。 井守に導かれるように、大聖が炎の中を走る。 宮守が気を逸らし、井守が道を作ってくれた。 これで、プラソンは隙だらけだ。 ━━━━━こんなヤツらに、オレがやられるってのか? 声にならない言葉を、心の中で話す。 井守の作った道を駆けながら、大聖は如意棒の先を尖らせ、長さを短いモノへと変える。 そのまま、両手で如意棒を構え、一気にプラソンの元へと駆け抜ける。 プラソンは、目を大きく見開き強張った表情をした。 その中には…行き場なく蓄積し続けていた、怒りもあった。 『命を弄ぶ者よ!!!』 ━━━━━オレは、この世界すべてに残る、竜という名の強き種族だ。 その竜と戦い続けた神らしい、威厳を持った声が聞こえた。 『己の愚かさを知れ!!!』 ━━━━━そんなオレも、神に倒されるってのかっ!!! 今の大聖には、あのときのような背負わされた様子はなかった。 『これで…っ、終わりだっ!!!!』 『━━━━━ドスッ!!!!』 大聖の如意棒が、プラソンの胸部に深く、深く突き刺さった………━━━━━。 『けっちゃく』 「━━━━━あら?牢獄が燃えてる。」 「わしらが来る前に、終わったようじゃのう…。」 大聖がプラソンに留めを刺したその後のこと。 合流し、ようやく皆の元へ辿りついたソマとバイメンが牢獄の前までやってきた。 牢獄が燃えている、と口で言ったものの、その理由は聞くまでもない。 一先ず、牢獄の中の様子と3人…いや、4人が大丈夫なのかと牢獄の炎を消すことにした。 プラソン…いや、ドリソンが壊した天井や壁から、水を獄内に送ろうと、バイメンが自分の術で大雨を降らす。 すると、牢獄の中で燃え盛っていた炎は、次第に消えていった。 すべて消火しきったところで、ソマとバイメンは頷き合って牢獄の中へと入っていく。 ………ソマとバイメンが牢獄の中に入るのを、中にいた宮守が見つける。 「…ん?おまえ達…。」 「…どうやら、あたし達が来るまでもなかったようね。」 2人揃ってやってきた神酒と神様に宮守が声をかけると、ソマがポツリと呟いた。 ソマは、大聖達3人にプラソンを止められないことを見据えてバイメンを探したわけだが、 …まさか、押さえてしまうとは思ってもいなかったらしく、驚いていた。 「まったく、あたしはバイメンですら手を焼くってのに、大したもんじゃない。プラソンを止めちゃうなんてね。」 「まぁな。おれも最初はどうなるかと思ったけど、この通りだぜ。  こう立ち向かってみれば、意外となんとかなるもんなんだな。」 「見事なもんじゃの。時代が変わったんかのう?」 「さぁ?ただ。おれ1人じゃとっくに食われてたろうな。…こいつに。」 「おや?おまえは…、ソマが言っていたバイメンという神か?」 「いかにも。」 話しかけたソマに井守も気付き、ニッと笑いながらそう答えた。 井守とソマのちょうど隣からバイメンも顔を出し、宮守に返した。 念には念を入れて、ソマとバイメンは宮守と井守の様子も観察する。 …殴られたり、斬られたりという傷はあったが、食われるまでにはいっていない。 2人の状態を窺って、ソマとバイマンはホッと一安心する。 …1人壊れた天井を見上げている大聖は、 仰向けに倒れ込んだプラソンの傍まで歩み寄り、身体を起こさせる。 …胸部に強い衝撃を受け、それプラス如意棒が剣のように突き刺さっている。 大聖がそれを静かに抜くと…、プラソンの血が如意棒に付着する。 また、自分が武器を突き刺した傷口から血が噴き出すのを見て、 大聖は、額に巻いているバンダナを解き、それをプラソンの傷口に当て止血する。 大聖のその密かな行動を見て、バイメンが浮遊しながら駆け付ける。 「…おい、大聖。」 「………。」 バイメンが大聖の名を呼ぶと、大聖とプラソンを除いた者達全員が振り向き、そこへ近づく。 神と敵対している竜とわかっていながら、大聖は竜を助けようというのか。 竜や大蛇から人間を守る神としては、かなり不可解な行動だった。 その行動に疑問を抱きながらも、宮守がプラソンの首元あたりに耳を近付ける。 「…まだ死んではいない。呼吸も僅かにしているが、喋れる程の力は…今はないようだ。」 「そっか。じゃあ、それは同時に戦える程の力もねぇってことだな?」 「あぁ、そういうことだ。ただ、意識は失ってはいないな。目も僅かに開いている。」 井守が尋ねると、宮守がそう言いながら頷いた。 抵抗が出来ない程苦しいのか、プラソンは呼吸を荒くしている。 瞼は…、宮守が話したように僅かに開いてはいるが、一体何を見つめているのかがわからない。 プラソンは、ぼんやりとしている。 プラソンの状態を見て話す宮守と井守をよそに、ソマとバイメンが大聖に話しかける。 「…大聖!」 「………っ!」 先程呼んだ声は聞こえなかったか、とバイメンがもう一度名を呼ぶ。 先程より大きく、はっきりとしたニ度目の呼び声は聞こえなかったわけがなく、 大聖は止血をしたままバッとバイメンの方を向く。 そこにあったのは、自分を神へと導いた老人の姿。 「老師…あっと、バイメン!!?」 「そうじゃ、わしじゃよ。ソマに連れられてようやくここに着いた。」 「バイメン、どうしてここに…?」 「ソマから話は聞いとるはずじゃ。このプラソンの封印が解けて、  街やら世界やらを1つ滅ぼされることを懸念してのことじゃ。」 「まっ、それで本当ならあたしとバイメンで最後なんとかするつもりだったんだけどねー。  …どうしよっかバイメン。出番取られちゃったっぽいわよ?」 「こやつを最終的にどうしょうが、誰でもいいじゃろうて。」 バイメンに話しかけられた大聖は、驚いた顔をしてバイメンの顔を見た。 大聖が問い返すと、バイメンは自分がここに来たその用件を話す。 …そう言えば、ソマが老師様を連れてくると言っていたっけ…。 プラソンとの戦いで必死になるあまり、すっかりそのことを忘れていたと自身に苦笑いを向ける。 そんな大聖にソマも苦笑いを見せると、バイメンにこのプラソンをどうしようかと尋ねる。 ソマの問いかけに、バイメンは迷うことなくこう話す。 「んなもん気まっとるじゃろう。こやつが再び暴れようなら世界が1つ滅ぼされかねん。」 「ん?それはやはり…投獄するということか?」 「ふむ…、そうじゃの。もしくは、この場で神であるわしがトドメを刺すか、じゃな。」 「投獄かトドメ………。」 やや非情とも言えるバイメンの提案に大聖が複雑そうに確認すると、やはりバイメンは頷く。 いや…非情な対応の仕方だとは言っても、プラソンは神や人間からしてみれば厄介者だ。 人間を愛し、守る存在である神からしてみれば、それを脅かす竜を倒すべきというのは当然かもしれない。 …それに対し、大聖は少し待ったをかけたいかのように俯き、考え込む。 その際、井守と一緒にいる宮守の方を向く。 そうしてから、バッと顔を上げてバイメンを説得する。 「ちょっ…ちょっと待ってくれ老師様!」 宮守の今の様子とプラソンの以前の様子とを比べながら、大聖は意外なことを話す。 「老師…バイメンが俺にトドメを刺せと言わないのは、  それなりの気づかいなのかもしれないが…。俺は、こいつをちょっと…そのっ…。」 「ちょっと…、………なんじゃ?大聖、まさかとは思うが…、  プラソンをエアリーに合わせてみようと思っておるのか?」 「………っ!!」 ………自分が話そうとしたことを、見事に言い当てられた。 バイメンの先読みに、大聖は内心でギョッとしながらも「そ、そうだ!」と頷く。 頷いた後、大聖は視線を宮守の方に向ける。 「バイメンなら言わなくてもわかるはずだ。…彼女、宮守の正体を。  でも、そんな宮守は今は俺に手を貸してくれてる。  宮守がこう変わったなら…こいつ、プラソンだってその希望はあると思うんだ。」 「宮守?あぁ、あの鱗人の少女のことか。」 「ちょっと唐突な振られ方だが…、ソマが言っていた神というのはおまえのことか。  お初お目にかかる。ぼくは森哲(しんてつ)宮守。この世界に残る大蛇の生き残り。  竜や大蛇を倒す神として、プラソンは倒してぼくを倒さないというのは…妙に変だ。」 「………ふむ。どうやらその通りのようじゃな。  お前さんからも…、プラソン程ではないにしろ禍々しく妖しいモノを感じるわい。」 大聖が宮守に話を振るも、宮守が少し微苦笑を浮かべながらバイメンに名乗る。 その説明、その姿、その力…宮守本人や大聖が話した通りのことを受け取れる。 バイメンは、宮守の方を向き目を合わせた。 「確かにお前さんは大蛇じゃ。じゃが…お前さんはわしの知っとる大蛇とは違うようじゃのう。  人間も食おうと思えば食えるんじゃろうが、そのつもりはないと顔に出ておるの。」 「そりゃそうだ。うちのりもやんは大蛇でも望んで殺人はしねぇよ!  尤も、おれはそんなりもやんに育てられたんだぜ?ここまで食われることなくな!」 「そうか。ならそちらの少年が………、  宮守が脅かす存在ではないことの証明そのものになっとるんじゃな。」 バイメンが宮守を見て確信したように言うのを聞き、井守がスタスタと歩きながら話した。 井守がここにいることや言ったことが、それを確実なものであることをバイメンに訴える。 バイメンは、プラソンの方を見ながら腕を組む。 バイメンが考えているその隣を横切り、ソマが大聖に話しかける。 「ねぇ、エアリーって誰?あんたの知り合い?」 「ん?あぁ、そうだが…。」 「そのエアリーってのにプラソンを会わせる理由は何なのかしら?」 「そんなこと、極めて簡単なことだ。」 ソマが後頭部に両腕を回しながら尋ねると、大聖は大きく頷いてこう答えた。 「あいつなら、プラソンも受け入れてくれるのではないかってな。」 「………何を根拠に?」 「根拠は俺の知るエアリーの性格からだ。  エアリーはプラソンの好物である純人間だが、そこが重要だ。  純人間は、他の種族とは異なり…『この種族だから』とかいう決めつけを最初からしないからな。」 「んー…、今回の騒動であんたさえいりゃあプラソンを止められるってことはわかったものの…。」 「駄目元でも会わせてみる価値はあると思うぞ?」 「そう?」 やけに自信持ってそういう様に、ソマは信じられないと疑いの顔をする。 大聖が説明してくれても、ソマはエアリーのことを全く知らない。 エアリーが純人間であるということだけは確かな情報としてわかったものの、他はさっぱりだ。 ソマには…、そのエアリーという名の純人間がプラソンに食われる光景しか思い浮かばない。 頭の上にクエスチョンマークを浮かべているソマを見ながら、大聖も困ったような笑みを浮かべる。 ━━━━━昔の俺なら、プラソンとドリソンが竜と聞いたその直後殺しにかかっていたことだろうな。 まったく、俺もあいつの影響を受けてしまったようだ………。 ただ、その影響を悪いものとは思わない。プラソンを彼女の元へ迎えるというのは、 後のことを想像すると確かに大変かもしれないが、今は不思議と心が軽い━━━━━。 「………だってさバイメン。この子達はプラソンを残そうって言ってるけど…。」 「そうじゃの…。」 ソマがちょっと厄介なことになったという雰囲気で話を振ると、バイメンも困った顔をする。 神が竜に対し優しくしようだなど…、神という立場を考えると竜に対してはそう甘くはない。 ただ、これまで話したことを無視し、強制的な投獄というものいかがなものかと思い始める。 バイメンは、決断するその前にちょっと間を入れようと皆に言う。 「わかった。これまで話したことはお前さん達の主張として思っておく。  後は…話せるようになったプラソンがその主張に対しどう言うかじゃ。  そのプラソンがもしまた暴走しようなら、そのときこそこやつを再び封印する。………それでいいかの?」 「あぁ、わかった。」 バイメンが皆に問いかけると、3人はコクリと頷いた。 その後、止血をしながらプラソンの回復を待つ。 『G-10 ただいま』に続く。